「自炊」やってみた-ジャンプやサンデーのスキャンのコツ

2010/05/05

iPadは残念ながら日本での発売が延期されてしまいましたが、今後出てくる電子
書籍リーダで見るネタを作っておくために、手持ちの本のPDF化を始めました。

僕の場合のPDF化は、裁断→スキャニング→PDF化という手順になります。本が好
きなのに本を壊す、という罪悪感を乗り越えて実際に作業してみると、裁断にも
スキャニングにもPDF化にも、いろいろとコツがありました。

今回は僕の気付いたコツを紹介します。

<道具の準備>

最終的には、特に思い入れの無い限り、手持ちの本はすべて電子化したいと思っ
ています。そこで、量をこなす時の定番機材を購入することにしました。

「自炊 スキャン」などのキーワードで検索すると、既にいろいろとチャレンジ
している人のノウハウがたくさん見つかります。一通り見てみたところ、

・裁断機で背表紙を落とし、
・ADF付きのスキャナで一気に読み込み、
・PDFで固めておく。

という方法が一番僕に合っていそうでした。

本のような厚物は、大型の刃が対象を押し切るタイプの裁断機が、一番キレ
イに切ることができます。このタイプで一番評判がいいのは、PLUS PK-513L。
ただ、高いです。安くても、3万台前半。このタイプは業務用ばかりなので、これ
でもかなり安い方なのです。


これに似たもので、以下のようなものがあります。メーカー不明の中国製で、
特定の代理店があるわけでもなく、楽天やYahoo!で売られていますが比較
的安いです。15000円前後で売られています。
『大型ペーパーカッター』『大型裁断機』といったキーワードで検索すると見つ
かります。


この機種は大型の刃が対象を押し切るタイプですが、刃の移動がまっすぐでな
く少し曲がります。そのため、上のタイプ程切断面がキレイではありません。
それでも値段が安いので、僕はこれを購入しました。

ちなみに、デカくて重いです。タテヨコが38cm×53cm、重量が17kg。普通に
設置に困ります。困ってます。

<取り込んでみようとしたけれど>

で、早速取り込んでみようと思ったんですが、裁断機で背表紙を切り落とすとい
う行為に想像以上の罪悪感があり、なかなか作業に取り掛かれませんでした。
とはいえ、道具は買っちゃったしなぁということで、古本屋で買った『夏への扉』
と足元に転がっていた週刊誌で練習することにしました。

しかし、初チャレンジの結果はいろいろと不満が。

<裁断での不満とコツ>

切断面は、結構キレイでした。下の写真のように、刃の移動した後が曲がって
いますが、凹凸は微々たるもので問題ありません。




ただ「切断面が曲がる。」切り落とされた背表紙を見るとわかるのですが、切り
始めの刃が当たったところから、切り進むにつれて背表紙から離れて、結局は
写真のように曲がって切れてしまいます。


切断面が曲がると、ページの上下端に対して内側の端が斜めになるので、ス
キャン角度の狂いの原因になります。

これは、背表紙表面はノリで固くなっているため、刃が本を押し切るときに切断
面が曲がってしまうのが原因です。


そこで、背表紙をまっすぐにしたまま固定用のツメを強く押し付けて、あらかじめ
切断箇所をしっかり圧縮しておくことで、曲がりをかなり抑えることができます。
うまくいくとこんな感じ。


なお、薄い本だと曲がり方は小さくなります。

あとは、表紙・裏表紙付近は、接着剤の染み込み量が多いので、切断後もペー
ジが貼り付いていることがあります。そこで、1枚ずつ分離していることをチェック。
貼り付いていた場合は剥がし、1枚づつスキャンします。
手間は増えますが、フィードで失敗してページがクシャクシャになるよりはずっと
マシ。

なお、切り落とす幅は3mm~5mm程度。接着剤の染み込み具合や、見開き
ページ中央の空白部分の幅に合わせて加減する必要があります。

<スキャンでの不満とコツ>

ScanSnapの特徴は、ADFと両面同時取り込みです。このおかげで、裁断さえ
してしまえば、50枚100ページを一気にスキャンできます。

が、雑誌は紙質があまり良くないので、かなり頻繁にフィード(1ページずつ取り
込む動作)で失敗しました。これだとせっかくのADF機能が生かせません。

フィードで失敗させないコツは、下の写真のように、1ページずつ少しずらして
セットすること。


背表紙切断後、30~50枚ずつ取り、キレイに揃えてから、スキャン方向に数回
曲げ伸ばすと、自然と等間隔にズレてくれます。


最初に取り込まれる紙が見えるように、1枚につき1mm程度ずらしておくだけで、
フィードで失敗する確率が激減します。

あと、原稿方向の自動判別はOFFにしておきましょう。マンガは文字が少ない
ページもあり、しばしば方向認識に失敗します。

ちなみに、そこそこテキパキと作業した場合で、雑誌1冊(500ページ弱)の取り
込みに15分~20分かかります。

<PDF化での不満とコツ>

最終的なデータ形式は、個人の好き好きがかなりあるので、自分でいろいろ試
すしかないと思います。
僕の場合は、画面に表示して読みやすいデータになってれば十分、少々データ
が大きくても後で処理すりゃいいやと思っているので、カラー・モノクロ判定も、
解像度も、すべてオートでPDF化することにしました。
ちなみに、週刊マンガ雑誌の場合、1冊あたり300MB~400MBです。

ただしPDFだとビューアが重くてマンガのようにどんどんページをめくっていく
という読み方をする場合少しストレスがありますので、そういうのが気になる人
は、JPEGなどで取り込んでZIPに固め、各種ビューアで快適に読める条件を
整えるなど、いろいろと試すのがいいと思います。

<実際に取り込んでみて、そのデータを読んでみて>

取り込んだ本の画像データを見るということ自体に全く慣れていないせいか、
気持ちよく読むという事ができません。というか、やはりパソコンのモニタに表示
された本を見ていても、いろいろと違和感があります。

ページ繰りをするのにマウスやキーボードの操作が必要なのを初め、実際の本
と違い無意識に読み進められないのがこの違和感の原因かと考えてます。

あぐらをかいて脚の上に本を置きつつ読む場合、その時の目から本までの距離、
首の角度、ページをめくるときの腕や手、指の動き、こういった姿勢や動作の組
み合わせ、リズムがすべて無意識に自分好みに調整されている訳で、それがず
れてるので違和感を感じるのではないかと。

そう考えると、ストレスなく取り込んだデータを読むために、iPadやKindleのよう
な手に持って読むというデバイスが、なおさら早く欲しくなってます。

<見開きページが見やすい電子ブックリーダーが欲しい>

ただ、上記の違和感の中で一番不満だったのは、なんとなくではなく、「見開きで
ない」という明確な実際の本との違いでした。

マンガの場合は要所ほど見開きページになりがちなので不満を感じやすい傾向
があると思いますが、文字ばかりの文庫本のデータでも不満に感じます。

そう考えると、A6モノクロ液晶×2というような、まさに文庫本の見開きサイズ
みたいなデバイスが欲しくなってきます。

これから出てくる電子ブックリーダ1ページのみのデバイスばかりですが、読書
中の感覚(今風にいうと『体験』?)としてはむしろ見開きページを表示してくれる
デバイスの方が読みやすいような気がします。

例えば、ポメラの画面を縦置き横2枚にして、画面だけなら文庫風リーダー、折
りたたみのキーボードを出せばテキスト書きツール、って感じのものが出てくれな
いかな。でも、Microsoftの見開きデバイスは、頓挫しちゃったんだよな…。


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